検査のメカニズムについて
※bluedropはがんの診断を行う検査ではありません。判定結果は、あくまでもがんの発生可能性に関する1つの指標を示すものであり、がんやその他の疾患の診断を行うものではありません。ご自身の体調等に応じて、医療機関又は健康診断を受診されることをお奨めいたします。
なぜの尿検査でがんリスクが判定できるのか?
私たちの体の中には、「マイクロRNA(miRNA)」と呼ばれるとても小さな細胞が存在しています。
マイクロRNAは、細胞の中で遺伝子の働きを調整する役割を持っており、細胞が正常に働くための重要な存在です。
⼈の体は遺伝⼦の情報によって作られています。
マイクロRNA(miRNA)はその遺伝⼦から作られる分⼦の⼀つで、
体のさまざまな箇所に存在しています。

bluedropでは、尿から検出できるマイクロRNAが含むがんの情報を調べ、AIによるリスク分析を実施することで抽出された結果を基にがんのリスクを判定します。
尿は主に下記の要素で構成されています
-

水分
-

尿素
-

細胞外小胞
(エクソソーム) -

その他
がんのリスク判定には細胞外小胞(エクソソーム)内の
「マイクロRNA」を使用します。
マイクロRNAとは?
マイクロRNAとは細胞の至る所に存在し、細胞内で遺伝子の動きを調整する役割を持つ物質です。
bluedropでは、中でも「細胞外小胞(エクソソーム)」内のマイクロRNAを用いて解析を実施します。
細胞外小胞(エクソソーム)に含まれるマイクロRNAである必要性
エクソソームは、細胞が分泌する小さな”運搬カプセル”のような存在で、タンパク質や遺伝子情報などの物質を内側に包み込み、壊れない状態で体の中を運ぶ働きを思っています。
尿中にはエクソソームの外側にもマイクロRNAが存在しますが、多くは分解されていたり断片化しており、正確な情報として解析することが難しくなります。
一方、エクソソーム内のマイクロRNAは外部環境から守られているため、分解を受けにくく、より”元の姿に近い状態”で存在しています。
このため、信頼性の高い解析を行うには、尿中に含まれるエクソソーム内のマイクロRNAを用いることが重要となります。
マイクロRNA⼤規模臨床研究による識別性能報告
複数のがん種においてマイクロRNAの診断的有⽤性が報告されています
16,000検体以上を対象とした
⾎清マイクロRNA解析研究において、
13種がんの識別性能が報告されています。
| がん種 | がんと非がんを区別できる性能 |
|---|---|
| 乳がん | 約97% |
| 膀胱がん | 約88% |
| 胆道がん | 約58% |
| 大腸がん | 約85% |
| 食道がん | 約80% |
| 胃がん | 約95% |
| 神経膠腫 | 約98% |
| 肝細胞がん | 約77% |
| 肺がん | 約94% |
| 卵巣がん | 約83% |
| 膵臓がん | 約91% |
| 前立腺がん | 約91% |
| 肉腫 | 約77% |
この結果は、マイクロRNAを⽤いたがん種識別の可能性を⽰しています。
- ・がんと非がんを高い精度(AUC=0.88)で区別できる
- ・早期ステージでがんと非がんを高い精度(AUC=0.90)で区別できる
※AUCとは、モデルが「がんと非がんをどれだけうまく区別できているか」を0〜1で表した指標です。1に近づくほど高い精度となります。
研究により、体内の状態を反映するマイクロRNAのパターンから、がんに関連する特徴を読み取れる事が報告されています。
マイクロRNAは血液だけでなく、尿中の細胞外小胞(エクソソーム)にも含まれています。 bluedropではこの点に着目し、非侵襲的に採取できる尿中マイクロRNAのパターンを解析することで、がんに関連する変化の把握を目指した研究開発を行っています。
参考文献:Prediction of tissue-of-origin of early stage cancers using serum miRNomes. JNCI Cancer Spectrum, Volume 7, Issue 1, January 2023, pxac080.
bluedropの検査工程
-

検品
検体の状態をしっかりチェック
お預かりした尿が、きちんと検査できる状態かどうかを確認します。
量・保存状態・ラベルなどを丁寧にチェックし、安全に解析できる準備を整えます。 -

マイクロRNAの取り出し
重要な情報を含む成分を抽出
尿の中には、細胞から分泌される小さな「エクソソーム」という粒子があり、その中にマイクロRNAという重要な情報が含まれています。
このエクソソームを取り出し、マイクロRNAを丁寧に抽出します。 -

マイクロRNAの品質チェック
正しく取り出せているか確認
抽出したマイクロRNAの量や状態を確認します。
この工程により、「きちんと解析できる品質になっているか」を見極め、次のステップへ進みます。 -

ライブラリー調製
マイクロRNAを加工
マイクロRNAはそのままでは機械で読み取ることができません。
そのため、ライブラリー調製という方法で読み取れる形に加工します。 -

ライブラリーの品質チェック
正しく調製できているか確認
つぎの工程で使う機械で問題なく読み取れる状態かどうか、調製したライブラリーをもう一度確認します。
ここで品質が保証されたものだけが最終解析へ進めます。 -

次世代シーケンサー(NGS)解析
マイクロRNAを細かく読み取る
次世代シーケンサー(NGS)という高精度の機械を使い、マイクロRNAの配列を一つひとつ読み取ります。
ここで得られた大量のデータが、リスク評価のための重要な情報になります。 -

マイクロRNAの照合と集計
データを整理して状態を知る
膨大なデータを整理し、あらかじめ特定されている「マイクロRNA」のリストと照合して個数を集計します。
この工程を経て、判定の根拠となる「どのマイクロRNAが何個存在するか」という正確な内訳が初めて明らかになります。 -

データに基づくリスク判定
蓄積された研究データを用いた、がんのリスク判定
これまでの膨大な研究データに基づき、お預かりした尿サンプルが「健康な人の特徴」と「がん患者さんの特徴」のどちらに近いかを分析します。
統計的な観点から両者の類似性を多角的に判別し、その「似ている度合い」をがんのリスク値として算出しています。
検査結果
遺伝子検査キットとの違い
-
DNA検査
(遺伝子検査)遺伝子情報の設計図であるDNAでは
生まれ持った体質を調べられる -
RNA検査
(がんリスク検査など)代謝によって日々変動するRNAでは、今の身体の状態や、生活による疾患リスクを調べられる
どんなものがある?
代表的な検査の一例
-
祖先検査
(DNAツールを調べる)
-
体質検査
(肥満・アルコール耐性・肌質など)
-
病気リスク検査
(がん・生活習慣病リスク)
遺伝子検査方法
代表的な検査の一例
-
血液検査
医療機関で実施、
確実だが手間がかかる -
唾液検査
自宅で出来るが、
精度は検査内容による -
尿検査
痛みがなく手軽にできる
bluedropの研究実績
-
日本消化器がん検診学会総会
第63回日本消化器がん検診学会総会
特別企画シンポジウムにて、がんに関する研究発表
題名:腫瘍に関するエクソソーム内包マイクロRNAの網羅的解析 -
リキッドバイオプシー研究会
第9回 Liquid Biopsy 研究会
体液による新たな個別化がん医療とそれを越えた応用」にて講演
内容:エクソソームを鍵とする疾患分析の応用〜研究から社会実装へと変わる新時代の幕開け〜